令和5年3月11日土曜日 第27回秋田県眼科学術講演会がにぎわい交流館あうで開催されました。
講演1は、‘眼表面の層別診断・層別治療(TFOD/TFOT) セカンドステージ’京都府立医科大学眼科学教室病院教授 横井則彦先生に御講演いただきました。ジクアホソルナトリウム点眼液とレバミピド点眼液の登場によって眼表面にその不足成分を補充することで涙液層の安定性を高めてドライアイを治療するという新しいドライアイ治療コンセプトが生まれました。フルオレセインによるBreak up patternから眼表面の不足成分の看破とドライアイの分類6種類(狭義には、8種類)ができ、それに基づいて考えればより適切な治療ができるということでした。
講演2は‘加齢黄斑変性の診療Up-to-Date’滋賀医科大学眼科学講座教授 大路正人先生に御講演いただきました。加齢黄斑変性の治療においては、抗VEGF療法が第一選択となっていますが、毎月あるいは2か月毎の固定投与、PRN投与、Treat and Extend法(TAE法)などのレジメンが試みられています。近年はTAE法が最も一般的な治療法になりつつありますが、TAE法においても投与間隔の短縮・延長法や最長投与間隔などいろいろな因子が関係しているということでした。また網膜内液や網膜下液の視力に与える影響も報告され、TAE法においてもそれらをどのように取り扱うべきかについても、まだまだ議論があるということでした。