令和5年2月4日 秋田県眼科セミナーが開催されました(印象記)

秋田県眼科セミナーが2023年2月4日土曜日、にぎわい交流館あうでハイブリット形式で開催されました。
今回は弘前大学の上野真治教授と工藤孝志先生にご講演いただきました。

講演 1 「当科の緑内障診療・手術の推移について」 弘前大学眼科学講座助教 工藤孝志先生
近年の緑内障診療は、多種多様の点眼薬新規発売、配合点眼薬の増加、マイクロパルス毛様体レーザーの認可、SLT 適応の見直し、MIGS の導入、チューブシャント手術の普及などめまぐるしい程に急速に進化しており、弘前大学での緑内障手術の種類・手術件数の推移やそれに付随して診療で気をつけていること、どのような症例にどのような手術を適応させているかなどの現在の治療の考え方を講演してくださいました。

講演 2「遺伝性網膜疾患診療のポイント」弘前大学眼科学講座教授 上野真治先生              網膜色素変性は、日常診療において遭遇する頻度が高い遺伝性網膜疾患ですが、現在有効な治療法はないために、実際の臨床ではヘレニエンや循環改善薬の処方、身体障害の申請書の作成や日常生活のアドバイスなどに限られているそうです。しかしながら、最近はインターネットの普及により、患者自身も病気に対する知識が深まっており、眼科医が、最新知識を患者に提供しなければいけない機会も増えており、講演では網膜色素変性の画像所見の見方、色素変性患者の残存視野の予後、原因遺伝子のデータについて概説していただきました。また海外ではレーバー先天盲に対する遺伝子治療が2008年に始まり、現在は他の疾患にも遺伝子治療の臨床試験が開始されており、今後日本でも遺伝子治療行われるようになる可能性が高く、遺伝子治療の適応になりそうな疾患についてもお話していただきました。

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